(2)低学力の子どもたちの学力保障・進路保障

 支部と支部外の子どもの学力格差は現在も解消されていません。さらに、経済格差の問題が子どもたちを厳しい状況に追い込み、学力の二極化、ひいては家庭の経済状況によって子どもたちの将来が決まってしまう状況さえまねいています。
 また、福岡市教育委員会の「教育統計年報」によると、進学でもなく、就職でもなく進路が未定のまま卒業している子どもたちが過去5年間に155人~225人(約1.3%~2.0%)もいます。
 子どもたちの学力を奪っている要因を明らかにし、子どもたちの自己実現を支え、学びの意欲を育み、「生きる力」を育成する学力保障・進路保障となっているのかという課題があります。

進路保障

 家庭の経済状況や家庭環境と学力との関係を考えると、子どもたちは自分の意思とは関係のないところですでに描く夢が狭められ、将来の進路選択も限定されている可能性が高くなっています。すでに小学生の頃から「高校なんか行かない」と言っている姿も見られます。このような厳しい子どもたちの進路を保障するには、家庭訪問を通して、子どもたちの進路を阻害している、より具体的な要因をつかむ必要があります。その上で、進路に関わる情報を幅広く伝え、子どもたちが夢を描くための取り組みや、自己実現をめざす取り組みをつくることが大切です。だからこそ、小学校段階から系統的な進路学習をつくることが重要になってきます。さらに、学校での進路学習をより確かなものとするための学校や家庭・地域が協働した取り組みが必要なのです。
 昨年度、進路保障研究推進委員会では、「子どもたちの自己実現と社会参画を支える学習内容の創造」を研究テーマとして、これまで作成してきた小学校4年生から中学校3年生まで6年間のキャリア教育に関する学習プランのまとめと系統性について研究・実践を行ってきました。その成果として、小中6年間を見通した学習プランをキャリア教育の視点、人権教育の視点で再点検・再構築できたことが挙げられました。しかし課題として、作成した学習プランについて、中学校ブロックなどでの実践検証を行うまでには至っていないことが挙げられます。
 そこで今年度は、あらためて、厳しい子どもにスポットをあてながら、キャリア教育に関する学習プランの中学校ブロックでの系統的な活用についての研究・実践をしていきます。

<今年度の取り組み>

  • キャリア教育に関する学習プランの中学校ブロックでの系統的な活用に関する研究と実践
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  • 厳しい子どもたちへの「セーフティーネット」についての研究