(1)勉強がわかる

「勉強がわかる」ということは、子どもたちにとって「学校が楽しい」ことの重要な要素のひとつです。「低学力」の子どもたちが、授業中どうしているのかを見つめ、その子どもたちの表情や動きを見ながら、授業のありかた、すすめかたを考えていくために、検証軸の子どもを設定しました。そして、検証軸の子どもを据えた授業を重ねることで、「低学力」の子どもの側から授業のあり方を問い直し、わかる授業づくりを模索してきました。
 また、「低学力」の子どもが、楽しく、学びやすくなるように、導入から終末までの教材や展開をしっかり組み立て、単元全体を1つの流れとして構成する作業が不可欠であるということから、「授業プラン」づくりの取り組みも行ってきました。
 さらに、学校の1日の大半を占める授業の中で、子どもたち一人ひとりが、「わかった」「やればできる」「がんばってできるようになった」、そしてそこから、「もっとがんばろう」「もっとできるようになりたい」というようにして、学びの過程における成功体験を積み重ねさせていくことを大切にしなければなりません。そして、その授業中の成功体験を、家庭訪問などを通じて家庭に伝えることで、保護者にも同じ視点で子どもたちをほめてもらうこともできるのです。
 これらのことが自信となり、自分についての肯定的な見方ができるようになり、自尊感情が育つことにつながっていけば、次の学習への意欲や積極性が生まれ、ひいては、自己実現をめざすことへとつながっていきます。
 「勉強がわかる」ことの土台として授業のあり方も大切です。授業とは、教師と子ども、そして、子どもと子どもの信頼関係を育む大切な場です。子どもが学校に来るのが楽しいということは、クラスで安心して学べるという落ち着いた授業をつくっていくことが必要です。

 まちがったらどうしよう。ドキドキしながら発表したら、「○○さんと同じです。」「○○さんに付けくわえます。」「○○さんの考え方は○○だと思います。」と友だちが考えをつないでくれた。発表してよかった。

 教師や友だちからの言葉の暴力、「わからない、できない」ことが苦痛に感じられる授業、授業中に失敗したりまちがえたりしてからかわれる授業、これでは落ち着いて集中して学ぶことが保障されないだけでなく、教え合いや学び合いが行われにくいクラスになってしまいます。
 教師も子どもも、もう一度、友だちがまちがった答えを出してくれたことが自分たちの考え方を確かめたり、深めたりするために役立っているということを再確認し、「友だちの誤りや失敗を大切にする」という考え方や雰囲気づくりを、日常的にしっかりと根づかせていかなければなりません。

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